40代後半になって始めたゴルフ。やればやるほど熱が入り、のめり込むこと8年目の2007年。ようやく年平均スコアが100を切りました。いわゆる実質的な「100切り」であります。
苦節8年。思えば、運動とは無縁の人生を歩んできたせいで、周囲からは「100切りなんて無理無理」と言われ続け、つらい日々を送っていたおやじゴルファー。本来ならこれで大願成就、「上がり」のはずでしたが...。
なんとこのおやじ。子年の元日。毎年恒例の「七福神詣」。よせばいいのに「90を切り」の願掛けをしちまったのであります。すなわち年平均スコア90未満、っていうとんでもない願掛けであります。神さままで巻き込んじまって、「おら、知らねぇ、っと」と、思わずあっちを向いてしまう、もうひとりの自分がおりました(^^;)ゞ。
無謀と言えばこれほど無謀、身の程をわきまえない願掛け、いや野望があっていいものか。これを聞いた「とにかく他に例のないぐらいシンネコな」お友達が「それはそれは、是非、頑張って実現して下さいね。私も微力ながらお手伝いさせて頂きますよ。」なんてやさしい言葉をかけてくれたのでしたが、「やれるもんならやってみな。へそが茶ぁ、沸かすぜ」という内心が透けて見えてしまうライバル関係。
所詮、ゴルフ仲間なんていうのはそんなもんなのか。人間不信に陥りながらも、「人生最大の親友に嘲笑される」ほど、荒唐無稽な話かも、と少しは気付いた次第でございます。
本人は、と言えば...。そんな大それたことを公言した、とは、全く考えていないのでありまして...。
「だって、やるのは俺よ。いくら神さまだって、俺さまのスコアを1年で10も減らせるわけないじゃない。それも単純平均よ。現実はそんなに甘くないよ。それに、いつもの神さまに何気なくお願いしただけだし、その代わりに何か致します、なんて交換条件もつけておらんしなあ...」。
願掛け、いや、恥ずかしいばかりの野望の真相。期待半分、運任せ半分。とは言え、「万が一、うまく行ったら」という本音がちらちら見え隠れしておりました。
と、本音は一番うまくいった場合の「三段階革命論」。
ホップ、ステップ、ジャンプ。いや、ジャンプ、ホップ、ホップか(^^;;)。論的には極めて常識的。センセーショナル性ゼロ。大甘とはいえ、なんと常識的な目論見ではないですか。まあ、それが実現できるだけの腕・運と気力・財力・体力があるかどうかは別の問題ですが。
「地獄の沙汰も金次第」の人生。多大なる御布施でも差し上げれば聞き届けて頂けないこともないのでしょうが、「ご縁があればよろしく」と自分にのみ都合のよいお賽銭の額が五円。御利益を望めるほどのものではありません。所詮、挨拶の名刺代わり。
ちなみに、2ケ所で引いた御神籤は「小吉」と「末吉」。「願望はいずれかなう、が、今は叶わない」「待ち人は来るが、今は来ない」等々。「もっとお賽銭あげろよなあ。こっちもインフレだし。」という天の声も聞こえ、すこぶる現実的な神さまのご託宣でございました。
ゴルフを始めて6年目、晩秋の11月。89と初めて瞬間的に80台を達成した翌月のこと。 突然「バンカーイップス」に感染したのであります。「こんなはずじゃない」と思えば思う程、ボールがバンカーに吸い込まれます。バンカーへの突入回数が倍増。そして、バンカーからは全く出ない。
それまで毎年順調に平均スコアを減らしてきて、前年の年平均スコアが105。6年目の10月までの累計の平均スコアは100。「あと2ケ月、一気に100切りしちまうぞ、イケイケドンドン」と大いに期待していた矢先でした。が、結局、締めてみれば年平均スコアはずるずる後退して101止まり。
ドライバーもアイアンをチグハグになって翌年の夏まで最悪の状態が続きました。100の壁にぶちあたって大きく跳ね返され、その後、1年近くにわたって低迷。いわゆる「挫折」であります。
挫折1年の夏。悶々としてゴルフが楽しめない中、急きょ思い立ってフォームの大改造に着手。「ゴルフドライバー上達BOOK」「アイアン・ウッド上達BOOK」「アプローチ・バット上達BOOK」(成美堂出版刊)という内藤雄士氏の上達三部作をお手本に、黙々の練習に取り組んだのでありました。さすが内藤先生の指導書は御利益が大きくて、あっという間に「フェアウェィキープ率の急上昇、OBの大幅減少」という甘い効果が現れました。しかし、それで止まらないのがゴルファーの性。
この年は、それまであまり興味のなかったクラブセッティングにも開眼。春には3Wを新調・5Wを追加し、バンカー対策としてフォティーンウェッジ(53°58°)まで手に入れました。その上、なんと、調子が上向き始めた途端、アイアンセットをそっくり変えてしまったのであります。
「振れるクラブで一番思いクラブを使うべきだ」という、松尾好員氏の「ゴルフはクラブでうまくなる」(ゴルフダイジェスト刊)に大いに共感した、というより、藁にもすがる気持ちで、アイアンセット(3W-PW)をカーボンシャフトからスチールシャフトに変更。5Iで30グラム以上重くなりました。「歳を考えろよなあ」と、一抹の不安も。
これらが、早々にスコアに直結したかといえば、現実はそんな甘いものではなく、年前半の最悪の状態から脱したとはいえ、最終的に年平均スコアは102に止まったのでした。100の壁にぶちあたっての、初めての「年平均スコア前年割れ」。しばしば90台も出すが、大きく100を越えることもあるような状態。この時期の苦いビールの味は忘れられるものではありません。
そして7年目の昨年。新年早々にドライバーを衝動買い。春に最新のデカヘッドドライバーに新調しました。ウッドとパターのグリップ変更やバランス調整等、簡易バランサーや1グラムまで計れる調理用量りを買い込んだり、とクラブいじりも「絶好調」。
ところが、夏が過ぎて、極端にショットが悪くなりました。ドライバーショットは左に右に、ショートアイアンはひっかけが多発します。スコアは100を挟んで一進一退。毎回「出そうで出ない」気持ち悪いプレィが続きます。スコアのバラツキは小さくなったものの、3回に1回は100を打ってしまいますし、90代の前半はなかなか出せません。「最後のホールでなんとか踏ん張ってようやく100を切って99」というスコアが多発します。
中年太りというか、メタボリック症候群が進行したこと。特に運動が不足しました。体型の変化が不調の最大の原因かも知れません。
あれやこれや、1年にわたる涙ぐましくいじましい「じたばた」が少しづつ実を結び、最終的には2007年の平均スコアは100を切って99に。しかし、春ごろには100切りのメドが立ったにも関わらず、その後の停滞のためか喜びも達成感もなく「集計したら100を切ってた」という、なんとも締まらない「恥ずかしい結果」となりました。
ここに臆面もなく過去のデータを掲載いたします。本音は「穴があったり入りたい」という心境でありますが、少しでも同じ悩みを抱える多くのおやじゴルファーの皆さまのご参考になれば、という健気な思いからだと、ご理解頂ければ幸いです。まあ、笑って下さい。
項目 | 2004 | 2005 | 2006 | 2007 | MEMO | |
---|---|---|---|---|---|---|
プレイ回数 | 31 | 35 | 38 | 41 | ||
score | 平均 | 105 | 101 | 102 | 99 | |
best | 95 | 89 | 89 | 91 | ||
worst | 118 | 116 | 116 | 112 | ||
pat | 平均 | 38 | 36 | 37 | 35 | |
best | 30 | 30 | 32 | 29 | ||
worst | 43 | 43 | 42 | 42 |
熊でも悩める、犬でも学習する、猿でも反省はできる。願掛けだけならおやじでもできる。しかし、人間なら「自ら変えることができる」...はず。自分に都合のいい「3年願掛け」ではございます。ビジネス風に言えば「90切り3年計画」。さてさて、どないなことになりますやら。
平均スコアをあと10下げて3年後には90を切るぞ、と言うのは簡単。しかし現実の厳しさを一番知っているのが当の本人でございます。悶々としながらひねり出した答えが「結局、どう転ぶか判らない2年後、3年後のことは考えてもしょうがない。とりあえずは初年度だけのとらぬ狸で行くぞお」ということにあいなりました。
項目 | 2007末実績 | 2008年目標 | 期待される スコア減少幅 |
MEMO |
---|---|---|---|---|
パッティング(*) | 35 | 34 | -1 | |
バンカー回数(**) | 2.6 | 2.0 | -1 | |
OB/1ペナ回数(**) | 2.6 | 2.0 | -1.2 | |
ショートホール1オン回数(*) | 1.0 | 1.5 | -0.5 | |
※(*)年平均 (**)10play移動平均 |
上表の4項目だけで、1プレィ平均3.7ストローク、その他の項目も下がるはずと期待して、合計4.0ストローク下げることを目論みます。こまめにスコアのチェックを行いながらPDCAサイクルを回せば(ちょっと仕事モード!!)なんとかなる数値だと思います。
各項目は相互に影響しあうことが少ないと思われるので、実現の可能性は高いと自画自賛。年平均スコアが99→95へまっしぐら。気持ちがはやります。
それでは、目標達成のために何をなすべきか。「ない」智恵を絞り出して、思いつくままに個別の対応策を練ってみました。できるかどうかは「神のみぞ知る」でございます。
とにかく「90切り3年計画」の初年度が始動。今回は神さままで引っぱり出したわけで、いいかげんにお茶を濁すわけにはいきません。若い頃「無神論」を標榜していた「過激な」おやじも「お迎え」が近くなると信心深くなるものでございます。
歳も考えずノーテンキに「恥を振りまく」自分と、分別に溢れノーテンキな自分の尻拭いに奔走するもうひとりの自分。さてさて、そんな自己分裂しているおやじゴルファーの願掛けや如何に。
結末はおそらく誰にも判りません。一番判ってないのは本人だし。これから毎月、【90までは無茶苦茶ゴルフ】をお楽しみ下さい。エンドレスでン十年も続くかもよ。