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【my Gear】ぶっ飛びドライバー ヘッド・ディレットとシャフト・エティモ マイクロタイト

プロに聞いた「飛びの謎解き」

2009.01

 前回、「飛距離が30ヤードも伸びた「ぶっ飛びドライバー ヘッド・ディレットとシャフト・エティモ マイクロタイト」について、その顛末を紹介しました。しかし、素人の悲しさ。他の素人さん相手ならそれらしい蘊蓄を並べるところですが、ホンネのところ「何故、この組み合わせで飛ぶのか」よく判りません。そこで思い余って、このドライバーを薦めてくれた近所のゴルフ工房の店長さんにメールで聞いてみました。「ねぇねぇ、何故、飛ぶんだろうね?」と。

 お忙しい中、店長さんから、詳しい解説を頂きました。プロの目でみた「飛びの謎」解き。これを自分ひとりのものにしておくのは「もったいない」に尽きます。店長さんのご了解も得て、ここに紹介させて頂くことにしました。(下記の文章中、再構成及び見出しはだぶるぱあ本舗店主が補足しました。)

 【my Gear】プロが語る「飛びの謎解き」はこれだ!! 

ゴルフ工房「バーディーパパ」(八王子市)大石店長さん

 ドライバー ヘッド・ディレットとシャフト・エティモ マイクロタイトをお買い上げ頂き、ありがとうございます。 「30ヤードも飛距離が伸びたよ」と言って頂けると、私共もゴルフ工房冥利につきる思いです。

 さて、お問い合わせ「何故、この組み合わせで飛距離がこんなに伸びたのか?」ですが、以下は、あくまで私の私見。必ずしも理論的でなく、メーカー等の考え方や設計方法を熟知しているわけではないところはご承知下さい。「参考まで」ということでご理解頂ければ幸いです。

ドライバーヘッド・ディレット

 一般的に飛ばしの要素として、現在最も有効と言われているのは次の3つです。クラブのメーカーはこの3つの要素を効率よく引き出す為の工夫をヘッドにしています。

  1. 高打ち出し
  2. 低スピン化
  3. 初速

 1の「高打ち出し」を実現するため、ヘッドの低重心化を図りボールを上げ易くします。低重心化の一番早い方法は、クラウン部分を軽くして重心を下げる設計です。つい最近では技術も発達したので極薄のチタンでクラウンを作るメーカーが多いのですが、一昔前に考案されたのがカーボンクラウンです。現在ではカーボンクラウンよりもチタンの方が丈夫なので減ってしまいましたが、カーボンクラウンがあってこその技術の進歩といえるでしょう。ディレットについても同様の技術でクラウンを薄くしています。

 2の「低スピン化」も1の要素で同時に解決できます。低重心にしたことでスイートスポットが下がり、その結果、自然とスイートスポットよりも少し上部で球を打つことが易しくできるようになります。これは、ウッドは平面ではなく少し湾曲しており、横の湾曲をバルジ、縦の湾曲をロールと言います。この湾曲がギア効果を生みます。芯を中心として、ヒール寄りに当たるとスライス回転、トゥ寄りに当たるとフック回転になり、球をセンターに戻してくれるというのがギア効果です。同様に、芯より下で当たるとスピン量が増えて球の上がりをサポート、上に当たるとスピンを減らし上がりすぎを抑えてくれます。
 この上がり過ぎを押さえつつスピン量を減らせれば、球は棒球になってより遠くに飛んで行くのです。この結果、芯を意図的に下げると、誰でも易しく低スピンが打てるようになります。ディレットもクラウンの軽量化、それに伴う余剰重量の最適な配分にしており、より飛ぶと考えられます。

 3のボールの「初速」ですが、簡単にギア的に言うと「反発力を上げる」。これに尽きます。現在ではルール不適合等といわれ、アマチュアゴルファーの楽しみを奪った「高反発」が手っ取り早い方法でした。そして、高反発は確実に飛びます。

 クラブメーカーでは、ルールに適合させるため反発係数を0.81程度の設計にしています。これは、大量生産のため、製造のバラツキで反発係数の制限を超えるものが出来上がらないようにするためです。しかし、ディレット(やその他当店で扱う商品も同様ですが)では、少数ロットで一つ一つを丁寧に作ります。これが、結果的には設計の段階で、ギリギリの反発係数で作ることを可能にしているのです。ディレットを製造販売している日幸物産株式会社は中国に自社工場を持っており、自社製品をひとつひとつ丁寧に作り上げている、とのこと。(他メーカーのOEM商品よりも丁寧に作っているのだろうと思っているのですが)これが、ルール適合で反発力がつよく初速を確保できるクラブに仕上がっている原因と考えています。

 以上がヘッドの一般的な見解とディレットのスペックや実機を用いた印象等を重ねてみた見解です。ここから先はまたまた全くの私感であります・・・。

捕まる玉が打ちやすいのは?

 飛距離を望むなら、まずドローボールですね。ドローや捕まる球が打ちやすい原因は「フェイスの位置」にあるのではと考えています。お手持ちのクラブを見てもらえると解るのですが、ヒール側にフェイスが寄っています。そしてトゥ側は大きく包み込ませてすっきり感を出しています。ゴルファーは当然、フェイスの真ん中で打とうとしますので、トゥ側の見た目から無意識に包み込むような動きが誘発され、捕まった球を自然に打ててしまう、のではないかと思うのです。それにはシャフトも大きく関係しているはずですが・・・

 さて、捕まる球がでると言うことは、自然とミート率も上がっているはず。ミート率が上がれば球は当然力強くなり、飛距離が稼げる。ディレットはそんなヘッドに思えます。技術的には、どこのメーカーも同じような設計をしていますので、見た目の部分がかなり強いような気がしてなりません。構えて嫌いじゃないのは大前提として、スライサーにはかなりお勧めです。

シャフト・エティモ マイクロタイト

 さて、組み合わせの話の前にエティモについて簡単に触れなければなりません。

 マイクロタイトの特徴は、高トルクでして、今回、使用して頂いているモデルは5.6あります。これは最近のシャフトのモデルとしては高い方うです。トルクというのは、暴れるとかしっかり感がでないなどという評判が先立ち、あまりいい評価ではありません。が、このトルクこそが打ちやすい要素なのです。

 スイングの確立されたゴルファーは毎回同じ振りができますからいいとして(現実にはそのようなレベルであればプロかTOPアマです)、普通のゴルファーは毎回、微妙な変化をするのがスイングです。その微妙なズレを修正するのがトルクなのです。ありすぎは困りものですが、たいていのゴルファーには打ちやすいはずです。

 もう一つはフレックスがしっかりしている。最近のメーカーはフレックスをすこし甘めに出しますが、本来、RとはレギュラーのRですから、そこそこしっかりしているものです。参考までに、エティモシャフトはダイナミックゴールドと同じフレックス設計です。そのため、しっかり振れるし、トルクがカバーしてくれる。これがマイクロタイトのいい秘密の部分でしょう。

この組み合わせがなぜ飛ぶの

 さて、この組み合わせがなぜ飛ぶのか???薦めておいてこんなことを言ってはなんですが「これ、はっきり言うとよく解りません・・・」(^^;)ゞ。打ち手にもよるでしょうし、ヘッドとの相性などもあるのだと思います。

 これもあくまでも参考程度に止めてほしいのですが。

 ディレットはシャフトを挿入する穴(ホーゼル)が4cmほどの深さがあります。通常のモデルですと、3cm〜3.7cmなので、結構深いモデルといえます。この深さが、マイクロタイトの先端の少しやわらかい部分をしっかりさせて、ヘッドのねじれが多少軽減されるのではと思います。その結果、あたり負けしない、高トルクで振りやすいクラブに仕上がるのだと思います。実際、私の使っていた70g台のRよりはディレットに入れたRのほうがしっかりしていたように思います。



 何か、とりとめのない話になってしまい、最後は尻切れトンボのようになってしまいましたが、少しは「謎」が解けましたでしょうか。もし、万が一、間違っていることを言っていたのなら、ごめんなさい。また、気付いたことがあれば補足させて頂きますが、まずは、こんなところでお許し頂ければ、と思います。また、別な疑問や謎、等がありましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。今後とも、パーディーパパをよろしくお願い申し上げます。



※お問い合わせはら、ゴルフ工房 バーディーパパ(東京都八王子市)にメールや掲示板でどうぞ。
今回、回答頂いた、大石店長さんのお店です。


【更新記録】
※(2012.01.02) v1.03 再構成(この日までのアクセス数:002646)
※(2009.06.05) v1.02 微修作成しました(この日までのアクセス数:000387)
※(2009.01.25) v1.01 作成しました
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