「ダブルパー ブログ」 【2014/08】

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□(1) 夏本番 2014-3  夏休みはDVD三昧 「永遠の0(ゼロ)」
【2014/08-1】
夏本番 2014-3
    夏休みはDVD三昧 「永遠の0(ゼロ)」
今年の夏。「休日、ゴルフ以外にやることあるの??」というキツイ質問に答えるべく、休日初日、早速、駅前の「TUTAYA」に行ってDVDをレンタルしてきた。洋モノにあまり食指が動くのがなく(ほとんど観てるし)、久々の邦画」

今、旬の「岡田准一」主演の「永遠の0(ゼロ)」。原作は百田尚樹。戦後60年を経て語られるゼロ戦パイロット(宮部久蔵とその戦友達)の物語である。家族のために生きて帰りたい、という宮部の思いと苦悩。

主演の岡田准一が相当に「いい」上、そうそうたる脇役陣がすごい。「狂言まわし」に岡田の孫となる三浦春馬と吹石一恵もいいし、主人公宮部の妻、井上真央もいい。宮部の戦友の面々。60年を経て、橋爪功・山本学・夏八木勲・平幹二朗・田中泯といったじいさん連がすごい。彼らの若かりし時代の戦士。三浦貴大・染谷将太なんかも、相当に頑張っている。宮部の娘役の風吹ジュンも歳とってたけど、よかったねぇ。

脚本もよく練られていたしとエンディングテーマ曲(「蛍」サザンオールスターズ)も相当にいけた。VFXもここまでやれるようになったなあ、とも感動。

日本映画に飽き足らないものを感じていたが、久々に感動させられた邦画である。おそらく「戦争美化」だとかいう批判もあるんだと思うが、そこには触れないでおこう。戦後60年が経ち、そろそろあの戦争も歴史になるんだろう、とは思う。

三浦春馬が、友人たちと口論するシーン。「自爆テロと特攻は違う」という春馬の叫び。「特攻は空母(軍艦)を標的にするのだから、不特定多数の民間人を巻き込むテロとは違う」のだと。さて、これをどうジャッジするか。かつてなら、即座に「違う」と言っただろうが、今はどうだろう。少々、「古くなった」自分がいる。

しかし、「特攻」という愚かなことを肯定する気はさらさらない。長い時間をかけて要請した技能者(戦士)を、いとも簡単に死に至らしめる戦略は、もう「戦争でもなんでもなく」、思考停止・愚策以外の何物でもないだろう。愚かな戦争指導者たちとそれに翻弄された国民、しかしながら、その国民にしても、戦争加害者でもあった事実を忘れてはなるまい。イチかゼロか、というディジタルの世界観では理解できないのである。

兵士とシベリア抑留を体験した父親の「軍隊調」に育てられ、戦後初の東京オリンピックを体験した巳には、ひとごとではないが、やはりひとごと、の灰色の思いを想起させてくれる映画ではあった。

※奇しくも、こんなことを書いている日。2014年8月15日。戦後69年目の「敗戦記念日」である。一杯飲みながら、死んだじいさんを偲ぼうと思う。そのぐらいしかできない親不孝の私...
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